【ディズニー本レビュー】ピクサークロニクル全史:ピクサーの歴史がこの1冊に
そんな方にオススメしたい本、「ピクサークロニクル全史」をご紹介します!
概要
発売日:2019/7/26
ページ数:128ページ
「トイ・ストーリー」を始めとする、ピクサーの全作品について解説されています。
メインキャラクターから数秒しか登場しないマイナーキャラクターまでの紹介や映画の制作秘話など、ピクサーの全てが詰まったボリューム満点の1冊です。
これから、どんな内容が書かれているのかもう少し詳しく紹介します。
トイ・ストーリー4
トイ・ストーリー4に登場するキャラクターとあらすじが紹介されています。
既に映画を見た方は作品の振り返りに、まだの方は予習に是非読んでみてください。
続いて、キャラクターの誕生秘話や、製作陣のインタビューなどが載っています。
フォーキーとボーができるまで
トイ・ストーリー4における重要キャラクター2人の制作秘話について語られています。
フォーキーを手掛けたキャラクターアートデザイナーのアルバート・ロザーノ氏はこのように述べています。
「監督が、オモチャに属してないと考えるオモチャを思いついた」
「人は誰でも、「自分はなぜ生きているのか?」と思い悩むことがあるよね。使い捨てのフォークなら、そんな人生への問いかけもこめられると思った」
まさかフォーキーにこれほど深い意味が込められていたとは思いませんでした……
フォーキー制作にいたって、30~40人ものスタッフが沢山のフォーキーの見本となる物を作ったそうです。
大勢の大人が先割れスプーンとモールやアイスの棒等あり合わせの物で創作する姿は異様ですが楽しそうです。
スタッフが作ったフォーキー達は、ピクサー本社のショーケースに入れて飾られています。
そしてボー・ピープですが、スタッフはまずボーがトイ・ストーリーシリーズの中で出演しているシーンを全て見たそうです。
そしてボーのデザインについてですが「服を変えすぎると観客がボーだと認識できなくなる」という課題から「ドレスを用途に分けて使いまわせる」衣装の方向性に決まりました。
言われてみればボーの服装は1~3と「トイ・ストーリー4」では大きく変わってはいないのです。
ですが帽子を脱ぎふんわりスカートをマントに置き換えるだけで強くたくましい女性という印象を与えることができるんですね。
監督とプロデューサーが語る「トイ・ストーリー4」
「トイ・ストーリー4」の監督ジョシュ・クーリー氏と、プロデューサーの対談ページです。
監督は、なぜ「トイ・ストーリー4」なのか?という質問に対して「トイ・ストーリー3とあのEDは素晴らしい」と3部作のラストを称賛する中で「終わりはいつだって新しい始まり」「ウッディはこれからどんな経験をしていくのか」といった発想から物語を膨らませていったと語っています
監督のこのような思い・疑問から「トイ・ストーリー4」は生まれたんですね。
さらに「トイ・ストーリー」から始まるあらゆるピクサー作品に関わっているアンドリュー・スタントン氏は「3部作。これはウッディの新たな章」と述べていたそうです。
日本吹替キャストが語るウッディとバズ
日本語吹替版で声優を務めた唐沢寿明さんと所ジョージさんの対談の様子が紹介されています。
ウッディ役の唐沢さんは、作品とともにウッディ自身も成長していると語っています。
バズ役所ジョージさんは、「最初はキャラに寄せていった。けれど今はバズの映像を見ると「俺だ!」と思うようになった」と述べています。
25年間キャラクターと共に歩み続け、自分のように感じられていくって素敵ですね。
短編から長編
ここでは、「トイ・ストーリー」~「トイ・ストーリー4」までの21作品について解説されています。
他ではなかなか知りえない制作秘話が知れますよ。
例えば、
・ウッディが自己中心的な性格で共感を得られないという理由から制作が中断した
・モンスターズ・インク社の建物は60年代の建築という設定で、マサチューセッツ州の鉄鋼工場や自動車の組み立て工場等がモデルになった
・「ファインディング・ニモ」制作前に制作総指揮のジョン・ラセターは、スタッフ全員にスキューバダイビングの免許を取得して海に潜れと命令した
・「カーズ」にはミハエルシューマッハ等有名F1レーサーがカメオ出演していたり、キャラクターの声優を担当している
…等、この本を読まないと知ることが出来ない様な情報が盛りだくさんです!
キャラクター紹介のページも、「トイ・ストーリー」のシドが改造したおもちゃ、「モンスターズ・インク」に登場する怖がらせ屋、…など「え、このキャラ名前あったんだ!」と思わず驚いてしまうようなキャラクターまで名前付きで紹介されているのでファン必見です。
ピクサーとは
ピクサーは一番最初の作品「トイ・ストーリー」が大ヒットし、その後の作品もヒットを連発させていますが、決してサクセスストーリーを歩んだわけではありませんでした。
ここでは、ピクサーが設立してから現在にいたるまでのヒストリーが紹介されています。
ジョージ・ルーカス社のCG部門にいたピクサー創立にはアップル社のスティーブ・ジョブズが関わっていた等、知っているようで知らないピクサーの歴史が4ページにわたって解説されています。
他にも、ピクサーのイースターエッグを紹介した「ピクサートリビア」など、知ればもっと映画が楽しくなる情報が盛りだくさんです。
最後に
いかがでしたでしょうか?
この本を読んだ後にもう一度映画を見直してみれば、作品がもっと面白く感じられること間違いなしです。
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